豊見城市の豊見城中央病院の小児病棟にあるプレイルームはいつもピカピカだ。保育補助の仕事を担当する宜保美友合さん(21)=同市=が毎日清掃しているからだ。おもちゃを一つ一つ丁寧に拭き上げ、子どもたちが安心して遊べる環境を整える。
発達障がいがあり、2018年から同院で働き始めた。清掃作業以外に、ミルクを飲む子ども用にさゆを作ったり、ベットのシーツを交換したりと多様な仕事をこなす。昼食時間には入院中の子どもたちに配膳する仕事も担当する。
「プレイルームの飾り付けが楽しい」と笑顔を見せる。同院の保育士と一緒に季節ごとの飾り付けをする。クリスマス仕様に、折り紙やモールを使ってキラキラに飾られたプレイルームで子供たちは足を止める。「子どもたちが喜んでくれる」と照れ笑いする。
看護師長の仲本エリ子さんは「伝えたいことに対して素直に行動でき、仕事を一つ一つこなせている。”報・連・相”もしっかりしていて周りから頼りにされている」と評する。
働き始めたころは緊張もあり、職員とうまく話すことができなかったという冝保さん。「周りの職員がみんな優しくて話せるようになった」と穏やかに語る。現在は、職員と積極的にコミュニケーションを取り、手が空いたら声掛けをして職員のサポートをする。
おしゃれ好きで、休みの日は家族と一緒にスーパーに出掛け、買い物を楽しむ。「洋服を買うことがとても楽しい。大好きです。」と声が弾む。
12月、同院で勤務し1年を迎えた。「この病院でずっと働き続けたい。みんなについていけるように頑張りたい」。目標を掲げ、病気と闘う子たちを支える。
(上里あやめ)